早期退職・希望退職を募集する意味

早期退職とは?景気悪化で希望退職を募集する企業が増加

早期退職とは?景気悪化で希望退職を募集する企業が増加

新型コロナウイルスの影響により景気悪化が進み、早期退職を募る企業が増加しています。
2020年上半期だけでも40社程度が希望退職を募集しており、リーマンショック以来の高水準となっています。
(当時は60社を超えていた)とはいえ、ここでカウントされているのは上場企業が中心で、非上場の企業を中心に公表していない企業も多くあるため、実際はもっと多いと考えられています。
今まではアルバイト・パート等の非正規雇用が中心でしたが、その影響は正社員にまで広がってきています。
企業側としては人件費の負担が大きくなり、経営悪化につながってしまう現状があるため、まずは契約を終了させやすい非正規雇用/有期雇用の従業員を中心に人件費を削減していく動きがみられました。
しかし、現在は給与が高い中高年を狙った早期退職・希望退職を募る企業が増加しており、リストラの様相を呈してきている現状があります。

早期退職・希望退職を募る企業や業界・業種

早期退職・希望退職を募る企業や業界・業種

これは早期退職・希望退職に限らず、新卒採用を停止している企業も増えており、就職できない人材が増えていくことが懸念されています。
現在、特に景気悪化の影響を受けている業種・業界は「タクシー会社/バス会社」等の企業。
逆にドライバー職の中で影響をそこまで受けずに済んだ業界は、巣ごもり需要で通販サイトの利用が急増した配送・配達に関連する事業です。
緊急事態宣言だけでなく、感染者が全国で急増していることで移動自粛・行動自粛の流れが進み、旅行会社/旅行代理店/ホテル・旅館も大きな影響を受けています。
多くの航空会社で新卒採用を控える動きが出ており、影響は幅広い業界に広がっています。
他にもクラスター発生のニュースが続いたことで、会食の場となる外食産業も多大なる影響を受け、閉店・閉鎖される店舗も増えてきました。
また、外出する機会が減ったことで、ファッション・アパレル業界も景気が悪化しています。
同様に、リモートワーク・テレワークが推奨されるようになったことでスーツを着る機会が減り、量販店のAOKI・洋服の青山・コナカ等も売上が低下していると言われています。

よくある質問

早期退職と希望退職の違い
似たような意味で考えられることが多い2つの言葉ですが、厳密には意味合いが異なります。
企業が希望退職を募っていて、そこに申し込み退職する場合は「自己都合ではなく、会社都合での退職」が成立します。
また、双方の合意が必要なこともあって、能力の高い会社が必要だと感じている人材であれば、引き止めにあうこともあるでしょう。
対して早期退職制度は会社の制度として設けている場合が多く、従業員の人生の選択肢を広げる等の意味合いも含まれています。とはいえ、同じ意味で使われている場合が多い現状もあります。
そのため、「言葉としての違い」ではなく、「意味合いの違い」を考える方がわかりやすいでしょう。
1つは「会社の業績が悪く、人件費を減らす目的」で行われるもの。
もう1つは「業績に関係なく、一定の年齢に達した時に自分の判断で選択できるように、企業の制度として用意されている」場合です。(選択式の定年制、と言われる場合もあります)
希望退職・早期退職のメリット
企業が早期退職を募集するような場合、「退職金が社内規定よりも多く支給されやすい」事が多い傾向があるようです。
定年まで安定して勤めたいという希望を持つ場合もあると思いますが、近年では終身雇用という概念もなくなってきています。
「健康なうちに退職金を得て、第二の人生をスタートさせやすい」「転職活動をして、次のステップに進む機会にする」というメリットがあるので、希望退職を募集している場合は活用することも選択肢の1つになるでしょう。
また、会社都合での離職となるため、自己都合の退職と比べて失業給付金を早く受けられるのもポイントです。
希望退職・早期退職のデメリット
早期退職後、企業に勤めず国民年金だけになってしまう場合、社会保険・厚生年金への加入期間が短くなってしまうため、将来需給できる年金が減る可能性もあります。
また、定期収入がなくなることで生活が安定しにくくなってしまう為、安心して過ごせるだけの貯蓄をしておくか、転職活動を同時並行で進めるのがいいでしょう。

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早期退職・希望退職を募集した企業
外食産業やファッション・アパレル関連等の関連企業が多くなっていますが、最近では「いきなり!ステーキ」等を展開しているペッパーフードサービスや関西で居酒屋・うどん店等を展開する外食チェーン店のフレンドリーが早期退職を募集しました。
自動車部品メーカーのミツバ、自動車向けシートを作成する大手のタチエス等も希望退職者を募ると発表しています。
他にもシチズン時計、飲食店向けの人材サービス「クックビズ」、経営再建中のレオパレス21、アパレルの三共生興、免税店大手のラオックスで希望退職を募ると発表がありました。
早期退職した、その後は?(事前の確認ポイント)
早期退職・希望退職に応募する場合、退職金等で一時的に蓄えは増すかもしれませんが、あくまで一時的なものです。
得られる金額とその後の収入をどう考えているかが大切です。まずはいくつか事前に確認しておいた方がいい点があるので、紹介していきましょう。

①まずは何よりも「貯金額」!
転職先を見つけた状態であれば安心ですが、そうではなく「このまま働き続けても出世は期待できない」「モチベーションも上がらない」「ある程度まとまった退職金を頼りにする」という場合であれば、一度立ち止まって考えてみましょう。
次の仕事が決まらなかった場合のことを考える必要があります。
夫婦2人で老後の生活を考えると、一般的に月額で20万以上が必要になると言われています。
老後の資金などを考慮して、一度計算しておくことが大切です。

②再就職で苦労する可能性があることを考慮する
経験を積み、ある程度のポストを経験している場合は「給与の増額を求めなければ」という前提で何とかなるかもしれませんが、年齢に見合う経験を積んでいない場合は「能力の高くない高年齢の人材」となってしまい、再就職が難しくなる場合もあります。そのため、現在の水準を維持する事を前提に考えるのではなく、自分の置かれている現状を見つめ直し、受け入れる心構えが求められるでしょう。

③家族の同意を得ておく
一緒に暮らす家族がいる場合は、後々のトラブルにつながらないようにするため、家族の同意を得ておくことも大切です。
状況次第では生活が不安定になる可能性もあり、上記のように貯金額や再就職を目指すのかどうか、自営業等別の道を選択しようとしているのか、状況や今後の予定を伝えて同意を得ておくことをオススメします。
早期退職・希望退職の目的はリストラですか?
表向きは「福利厚生の一環として従業員に幅広い選択肢を持たせる制度」という企業側の説明もあると思いますが、概ね年齢上昇による人件費高騰を避けるためのリストラに近い意味があると言われています。
業績が悪化してから行われるものは特にリストラの意味合いが強くなりますが、平常時から制度として導入している企業の場合は、「リストラ」ではなく「会社として魅力のある選択肢を提示することで、良い人材を集めやすくなる」という狙いもあります。
  • 景気悪化による希望退職・コロナ解雇の増加、今後の対策は?

    景気悪化による希望退職・コロナ解雇の増加、今後の対策は?

    景気悪化の状況が長期化しており、今後もワクチン開発・接種が進むまでは「以前と同じような状況」にはならないでしょう。
    日本政府は「雇用を守る対策」として、「雇用調整助成金(新型コロナウイルス感染症の影響に伴う特例)」の制度を用意し、雇用を守っている各事業者へ助成金を出しています。
    (厚生労働省の発表によると、2020年8月6日時点で、615,027件の支給が完了しており、総額約6,000億円の助成金が支給されています)

    ※どのような企業に支給されているのか?
    雇用調整助成金の対象になるのは、以下の条件を満たす場合です。

    1.新型コロナウイルス感染症の影響により経営環境が悪化し、事業活動が縮小している
    2.最近1か月間の売上高または生産量などが前年同月比5%以上減少している(※)
      (※比較対象とする月についても、柔軟な取り扱いとする特例措置があります)
    3.労使間の協定に基づき休業などを実施し、休業手当を支払っている

    ※助成対象となる労働者
    事業主に雇用された雇用保険被保険者に対する休業手当などが、「雇用調整助成金」の助成対象です。
    学生アルバイトなど、雇用保険被保険者以外の方に対する休業手当は、「緊急雇用安定助成金」の助成対象となります。

    しかし、助成金だけでは雇用を維持し、事業を継続していくことは難しいと言えます。
    その他にも都道府県単位で助成金等を支給している場合があり、様々な制度を活用して凌いでいる企業も多いでしょう。
    経済状況を改善していかないと、根本的な解決にはなりません。そういった事を考えると、アフターコロナの時代に合わせた形に事業形態を変化させていく必要があり、変革が求められている状況です。
    最近の動きでは、新型コロナの影響で仕事を失った方を中心に人材を確保し、人材不足に悩まされている農家とつなぐサービスも始まっています。
    また、観光業や飲食店関係の仕事に携わる方の仕事が無くなっている場合も、同様の「人材不足に悩まされている業界と接点を作り、仕事を確保する」という動きも進められています。

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