最低賃金とは?最低賃金を解説

最低賃金とは?最低賃金を解説

最低賃金とは?最低賃金を解説

最低賃金という名称は聞いたことがあっても、どんな意味なのか?時給だけで正社員/月給には関係しないのか?等、気になる方も多いのではないでしょうか。

毎年、最低賃金に関する話し合いが労働者側と経営者側で行われており、上がり幅の目安が決まります。
2022年は少しずつ経済活動の再開も進み、10月から最低賃金が上がりました。
(2022年は物価高の影響から、過去最大の30円‐31円の引き上げ)
2023年は物価高の影響などもあり、過去最大の賃上げになりました。
全国平均で初の最低賃金1000円超えが実現しています。

今回の記事では、最新の全国都道府県別の平均・地域別の最低賃金を紹介しつつ、関連する情報をわかりやすく解説していきます。
最低賃金の発表だけではわかりにくい、正社員/月給の場合の計算方法も紹介しています。

2023年度の改定で全国平均の最低賃金・最低時給引き上げは?いつから上がるのか

2023年度の改定で全国平均の最低賃金・最低時給引き上げは?いつから上がるのか

<最低賃金の引上げ>
全国の最低賃金はいつから上がるのでしょうか?
昨年は2021年7月14日「2021年10月以降の引き上げ幅の目安が、28円になる」事が発表され、その後10月に引き上げられています。
都道府県別で多少の違いはありますが、例年通り2022年も10月に上がりました。
2023年も同様に10月から上がると予想できます。

特に2023年については物価高の影響もあり、賃上げ/ベア(ベースアップ)の話が多々出ており、最低賃金だけでなく春闘での正社員を中心とした賃上げも期待されています。

最低賃金/最低時給については昨年同様に過去最高の上がり幅が期待されますが、地域格差があります。

よくある質問

最低賃金の計算方法・計算式|正社員・月給の場合
最低賃金というと、どうしても「最低時給」をイメージする事が多く、「正社員には関係ない話なのでは?」と思う方もいるのではないでしょうか。
最低賃金はバイトやパートの話だけではなく、当然正社員にも適用されます。

厚生労働省で公開している月給の最低賃金計算方法・計算式は以下の通りです。
月給÷1か月平均所定労働時間≧最低賃金額(時間額)

<厚生労働省HPで紹介している月給の最低賃金を計算する例>
労働時間/日:8時間
年間労働日数:250日
○○県の最低賃金:時給850円

基本給:12万
職務手当:3万
通勤手当:5千円
時間外手当:3万5千円
合計:19万

上記の事例で計算すると
(1)まずは最低賃金の対象とならない賃金を除き計算します。除外される賃金は通勤手当、時間外手当。(職務手当は除外されない)
19万円-(5千円+3万5千円)=15万円

(2)ここに最低賃金を考慮に入れて計算します。
(15万円×12か月)÷(250日×8時間)=900円>850円
180万円÷2,000時間=900円となり、最低賃金である時給850円を超えているため、最低賃金以上という計算式になります。

※詳細
厚生労働省|最低賃金額以上かどうかを確認する方法
最低賃金法とは(最低賃金制度)
<最低賃金法>
「雇用主は最低賃金額以上の賃金を支払わなければならない」とする制度が最低賃金制度です。
※最低賃金法に基づき、国が賃金の最低限度を定めたもの。

このルールは必ず守らなければならないもので、仮に双方が合意した上で賃金を決めていたとしても、最低賃金より低い条件で労働していた場合は法律によって無効になります。

例えば東京都の最低賃金が1,013円から1,041円に上がったと仮定した場合。
経営者・会社側が「うちの会社は経営困難な状況に陥っており、1,013円から時給は上げられない」と説明したとしても、最低賃金との差額を支払わなくてはいけません。
※最低賃金法には「50万以下」の罰則・罰金が定められています。

※詳しくは、都道府県労働局。又は最寄りの労働基準監督署にお問い合わせください。
東京都の最低賃金はいつから上がりますか?(2023年度)
「2023年はいつから上がるのか?」と気にしている方も多いのではないでしょうか。
東京都の各自治体HPで公開されますが、最低賃金は例年10月頃から引き上げが行われています。

※東京都の最低賃金
2022年は10月1日から【時給1,072円】に改正されました。この最低賃金は東京都内に派遣中の労働者を含みます。
2023年も同様に10月から上がると予想できます。