更新日:2024年12月16日

公認心理師はどんな資格? 取得方法や取得するメリットなど

公認心理師とは、心の問題を解決する職業の一つとして2017年からスタートした国家資格です。心理に関する仕事に興味があるものの、公認心理師やほかの資格との違いがよく分からないという方もいるのではないでしょうか。

この記事では、公認心理師の業務内容や資格取得の方法、公認心理師を取得するメリット、臨床心理士との違いについて解説します。

公認心理師の概要

まずは、公認心理師の概要として、求められる役割や主な業務内容を紹介します。

公認心理師とは

公認心理師は、心理に関する日本で唯一の国家資格です。多くの人が抱える心の問題を解決するための資格として、公認心理師の制度が定められました。公認心理師が活躍する現場は、医療機関や福祉施設、学校など様々です。

公認心理師の業務内容

公認心理師の主な業務は、クライアントの状態を把握するための「心理的アセスメント」やカウンセリング、心理療法の実施などです。クライアントとの対話を通じて抱えているストレスや心の問題を把握し、適切な治療方針を立てたり、アドバイスを提供したりします。

また、一般企業で働く人や学校に通う児童などに対して、メンタルヘルスの支援やストレス管理などを行うことも公認心理師の業務です。

公認心理師の取得方法

公認心理師の資格を取得するためには、いくつかの条件を満たす必要があります。公認心理師の取得方法は以下の通りです。

大学・大学院での学習

公認心理師の資格試験を受けるためには、指定された大学や大学院で心理学に関するカリキュラムを修了することが求められます。まずは大学における必要な科目の単位を取得して卒業した上で、大学院で必要な単位を取得することが、受験のための条件です。

大学と大学院での学習を通じて、心理学の理論や心理的な支援に関する方法論を身に付け、専門的な研究や実践にも取り組む必要があります。

実務経験

大学での指定科目の履修を終えたあとに、大学院での学習の代わりに実務経験を積むことでも、公認心理師の受験資格が得られます。この方法では、厚生労働省によって定められた施設での2年以上の実務経験が必要です。

同等以上の知識・技能の認定

前述の条件以外にも、同等以上の知識や技能を有していると認められる場合は、公認心理師の受験資格が得られます。例えば、外国の大学や大学院で心理に関する講義を履修した場合や、外国の大学を卒業したあとに日本の所定のプログラム施設で学んだ場合などが対象です。

公認心理師を取得するメリット

公認心理師を取得すると、心理の仕事に携わる上で様々なメリットが得られます。主なメリットは次の通りです。

就職・転職に有利

医療機関や福祉施設、教育現場などでは、心理職を採用する際に保有資格の条件を定めている場合があります。公認心理師を取得すると、資格が必要な職場に応募できるようになり、就職先の幅を広げることが可能です。また、転職時にもキャリアアップのチャンスを得やすくなります。

専門的な知識とスキルの証明

公認心理師の資格を取得すると、心理に関する専門知識や、心の問題を解決するスキルを客観的に証明できます。就職や転職時のアピールにつながるだけでなく、クライアントに対しても信頼感を与えられることが、公認心理師の資格を取得するメリットです。

継続的な学習の機会

公認心理師になると、日本公認心理師協会が主催する研修などに参加でき、継続的に学習する機会が得られます。保険医療や福祉、産業、教育、司法など、細分化されたテーマについて最新の知識やスキルを学ぶことが可能です。

公認心理師と臨床心理士の違い

公認心理師と臨床心理士は、資格の性質や取得条件などが異なります。公認心理師と臨床心理士の主な違いは次の通りです。

資格の性質

公認心理師が国家資格であることに対して、臨床心理士は日本臨床心理士資格認定協会が発行する民間資格です。公認心理師は法律によって定められた名称独占資格のため、資格取得者以外が「心理師」という名称で活動することはできません。

取得条件と更新制度

公認心理師と臨床心理士では、受験資格を得るために必要な条件が異なります。臨床心理士の資格取得では、協会が定める大学や大学院での指定科目の履修や、臨床経験などが必要です。

また、公認心理師と臨床心理士は、資格取得後の更新制度にも違いがあります。公認心理師は更新の必要がなく、臨床心理士は5年ごとの更新が必要です。

まとめ – 公認心理師の重要性とキャリアの展望

国家資格である公認心理師を取得すると、心理学に関する専門知識を証明し、様々な職場で活用できます。公認心理師の資格が役立つ現場は、病院やクリニック、福祉施設、学校、一般企業などです。心理的な悩みを解決し、健康的に暮らせる社会を作るために、公認心理師の重要性が高まっています。心理に関する仕事に携わりたい方は、公認心理師の資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。

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