賞罰とは？履歴書にある「賞罰」の欄の意味

賞罰とは、褒められることと罰することという意味の言葉です。履歴書にある賞罰の欄には、過去に受賞や表彰を受けた内容と、犯罪の履歴の両方を記載します。

履歴書で賞罰の記入が求められる理由

履歴書に賞罰の欄があることには、いくつかの理由があります。賞罰の記入が求められる主な理由は次の通りです。

スキルや実績を評価するため

賞罰の内、受賞歴や表彰歴などの内容は、求職者のスキルや実績を適切に評価するために確認されます。応募する業種や職種と関係のある受賞歴・表彰歴を記載すると、採用担当者に対してアピールが可能です。

職務適性を判断するため

賞罰の「罰」について記載が求められる理由は、求職者の職務適性を判断するためです。例えば、トラックやタクシーなどの運転手の採用活動では、安全に業務を遂行できるかを確認するために、賞罰欄で交通違反歴や交通事故歴などがチェックされます。

履歴書の賞罰欄の書き方

履歴書の賞罰欄は、書き方に決まりがあります。賞罰欄の適切な書き方は以下の通りです。

年月と賞罰の内容を古いものから順に記載

多くの履歴書では、賞罰欄の1列目に「年」、2列目に「月」、3列目に「賞罰」といった項目が用意されていることが一般的です。過去の受賞歴や表彰歴、犯罪歴について、古いものから順に上から1行ずつ記載していきましょう。例えば、2024年3月にビジネスアイデアのコンクールで受賞した場合には、1列目に「2024」、2列目に「3」、3列目に「第〇回〇〇社主催ビジネスアイデアコンクール優秀賞受賞」と記載します。

賞罰がない場合は「なし」と記載

履歴書に記載するべき受賞歴や犯罪歴などがない場合には、賞罰欄に「なし」と記入しましょう。賞罰欄が用意されている履歴書で、空白のまま提出してしまうと、記入漏れと間違われてしまう可能性があります。

賞罰を書かないデメリット

記載できる受賞歴や表彰歴があるにもかかわらず、賞罰欄に書かなかった場合、自分が本来持っている価値よりも低く評価されることがデメリットです。給与が安くなったり、本来は採用となるところが不採用になったりするリスクがあります。

また、求職先に伝えるべき犯罪歴を書かなかった場合、経歴詐称や申告義務違反となり、内定取り消しや解雇となることもあります。

履歴書に賞罰欄がない場合は、無理に記載する必要はありません。ただし、賞罰を記載したい場合は、職歴をすべて書き終えた後の余白部分に記入すると良いでしょう。
　

賞罰の「賞」に該当する主な記載内容

ここからは、履歴書の賞罰欄に記載する具体的な内容についてみていきましょう。賞罰の「賞」に該当する主な記載内容は次の通りです。

全国的に知名度の高い賞の受賞歴

受賞歴については、広く知られているものを賞罰欄に記載します。例えば、日本全国や世界などの規模で行われている大会での受賞歴や、知名度の高い賞の受賞歴などが、賞罰欄に記載するべき内容です。学校や企業などで受賞した賞については知名度が低いため、賞罰欄ではなく自己PRの欄などに記載しましょう。

官公庁からの表彰歴

ボランティアなどの活動に対して官公庁から表彰状を受け取ったことがあれば、賞罰欄に記載できます。また、犯人逮捕への協力に対して警察から送られる感謝状や、人命救助をした人に消防署から送られる表彰状なども、賞罰欄への記載が可能です。

賞罰の「罰」に該当する主な記載内容

履歴書の賞罰欄に記載する内容で、「罰」に該当する主な項目は次の通りです。

有罪判決を受けた刑事罰

刑事裁判にかけられ、有罪判決が確定した前科があれば、賞罰欄に記載する必要があります。ただし、不起訴となった事件や、執行猶予期間を経て刑の効力が消滅した場合については書く必要はありません。

交通違反歴や交通事故歴（運転手として働く場合）

交通違反歴や交通事故歴は刑事罰ではないため、基本的には賞罰欄への記載は不要です。しかし、トラックや、バス、タクシーの運転手の求人に応募する際は、交通違反歴や交通事故歴、スピード違反などの罰金刑の有無を賞罰欄に記載してください。また運転免許経歴証明書の提出が求められることもありますので、就職先に確認しましょう。　

まとめ – 賞罰とは何かを理解して履歴書を正しく書きましょう

履歴書の賞罰欄は、過去の受賞歴や表彰歴、犯罪歴などを記載するための項目です。全国的に知られている賞の受賞歴や、官公庁からの表彰歴などを書くと、実績のアピールにつながります。また、職務適性の判断のため、有罪判決を受けた刑事罰や、運転手として働く場合は交通違反歴・交通事故歴などの記載が必要です。賞罰の意味や記入方法を理解した上で、履歴書を正しく書きましょう。