社風とは社員が感じている企業の雰囲気や価値観のこと

社風とは、企業で働く社員が企業に対して感じている雰囲気や、企業独自の価値観を指す言葉です。具体的には、職場の人間関係やチームワークの良さ、業務の進め方などを通じて社員が受ける感覚が、企業の社風を決定します。

社風と似ている言葉に、企業文化や企業風土などがありますが、それぞれ意味が異なります。

社風と企業文化の違い

企業文化とは、企業が掲げる理念や事業の運営方針など、企業と従業員の間で明確に共有されている価値観や行動規範を指します。企業文化は、経営陣が理想的な事業運営を行うために積極的に打ち出していくことも一般的です。

社風は社員が主観的に感じる企業独自の雰囲気であることに対して、企業文化は企業の制度や規約に基づいて作り出されることが主な違いです。

社風と企業風土の違い

企業風土とは、企業が長年かけて培ってきた独自の価値観や働き方のスタイルなどを指します。企業風土は、事業を続ける中で自然に作られていくものです。

社風は社員が感じる印象のため、事業内容や組織の体制、事業規模などに応じて変化する場合があります。一方、企業風土は時間をかけて作り出されるため、外部からの影響や時間の経過などで変化しにくいことが主な違いです。

企業の社風を確認する方法

就職先や転職先を検討する際は、候補企業の社風を確認することが重要です。ここでは、企業の社風を確認する主な方法について解説します。

企業の採用ページやスタッフブログを見る

企業の採用ページや社員が書いたスタッフブログの内容から、社風が感じ取れる場合があります。採用ページでは、職場環境や企業が求める人物像などの内容が、社風を知るための情報源です。また、スタッフブログでは日常業務やイベントの様子を通じて、働く人が感じている職場の雰囲気が読み取れます。

口コミサイトやSNSで調べる

口コミサイトやSNSで検索することも、社風を確認する方法の1つです。就職・転職希望者を対象に運営されている口コミサイトでは、現役で働いている社員や、退職した社員からのリアルな投稿が確認できます。また、SNSで企業名などを検索すると、社風を感じ取れる投稿が見つかる場合があります。

ただし、口コミサイトやSNSの投稿は、主観的な意見や感想が含まれることもあり、必ずしも事実とは限りません。そのため、複数のユーザーからの投稿を参考にすることがおすすめです。

会社説明会やOB・OG訪問で質問する

会社説明会やOB・OG訪問では、社風を直接的に感じ取れます。会社説明会では、仕事や職場の雰囲気を担当者から直接聞くことが可能です。また、OB・OG訪問では実際に働いている人の考えや意見をもとに、社風を感じ取れます。

就職・転職サービスの担当者に質問する

就職・転職サービスを活用して求職活動を行っている場合、サービスの担当者に質問することも、社風を確認する効果的な方法です。就職・転職サービスの担当者は、求人募集を出している企業への訪問や採用担当者とのやりとりを通じて、社風を把握している場合があります。企業で実際に働いている社員とは異なった視点から、社風について説明してもらうことが可能です。

自分に合った社風の会社を見極めるポイント

社風はあくまでも働く人が主観的に感じるもののため、自分に合った社風か確認することが大切です。ここでは、自分に合った社風の会社を見極めるポイントについて解説します。

理想的な社風の条件を洗い出す

まずは、自分が理想的だと感じる社風の条件をリストアップしてみましょう。例えば、「社員同士のコミュニケーションが多く活発な雰囲気」や「若手の社員でも責任のあるポジションを任され、活躍している職場」など、自分が求める条件を洗い出します。

これまでに社風が合わないと感じた経験を振り返る

これまでに就業経験がある場合は、社風が合わないと感じた過去の経験も参考になります。例えば、「部門間での対立関係が激しく、スムーズに働くことができなかった」や「年齢による上下関係が厳しく、自分の意見を伝えにくかった」など、ネガティブな経験を振り返ってみましょう。

特に重視する項目を明確にする

理想的な社風の条件と、社風が合わなかった経験をふまえて、社風について重視する項目を明確にします。ただし、自分にとって理想的な社風の会社はなかなか見つからない場合もあります。そのため、洗い出した項目から特に重視することを3つ程度に絞ることが、自分に合った社風の会社を見つけるポイントです。

まとめ – 社風をチェックして自分に合う会社を探しましょう

社風とは働く人が主観的に感じる企業の雰囲気や、独自の価値観を指します。職場で働く人の雰囲気や人間関係、業務の進め方などが、社風を形作る要素です。企業の社風は、採用ページやスタッフブログ、会社説明会、OB・OG訪問などで調べられます。自分が働きやすい就職先や転職先を見つけたい方は、今回解説した内容を参考に、候補企業の社風をチェックしてみましょう。