自動車整備士になるには何が必要?資格や転職体験談、やりがいを解説します

自動車整備士になるには何が必要?資格や転職体験談、やりがいを解説します

自動車を安全かつ快適に走らせるには整備が欠かせません。
自動車整備士は自動車社社会を支える重要な仕事を担っていて、大きなやりがいがあります。
本記事では、自動車整備士になる方法や資格、仕事に就く方法を解説します。

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自動車はなぜ整備が必要なのか

自動車は、定期的に整備することを前提につくられています。
自動車には、約3万個の部品が使われており長期にわたって壊れないといった保証はありません。
新車であっても1カ月点検や半年点検などが行われることから、自動車に必ず整備が要ることがわかるでしょう。
もちろん、ネジが1個外れただけでは、自動車がバラバラになることはないですし、走行が不安定になることもありません。
しかし、ネジが外れたことで、つなぎ止めていた重要部品が外れれば事故につながります。
そのため、壊れる前に点検・整備をして、安全であるか確認する必要があるのです。

自動車整備士の資格を取る方法

自動車整備の仕事に就くには、自動車整備士の資格が必要です。
自動車整備士資格の概要と取得する方法を紹介します。

【自動車整備士技能検定とは】
自動車整備士資格とは、国の自動車整備士技能検定の学科試験と実技試験を受け合格したことを指します。
自動車整備士技能検定では、構造、機能、点検、修理、調整、試験機、計量器、工具、材料、燃料油脂、保安基準、関連法規、分解、組立てなどの知識とスキルが問われます。

【1級、2級、3級は何が違うのか】
自動車整備士の資格には以下のような種類があります。

1級自動車整備士
・1級大型自動車整備士
・1級小型自動車整備士
・1級二輪自動車整備士

2級自動車整備士
・2級ガソリン自動車整備士
・2級ジーゼル自動車整備士
・2級自動車シャシ整備士
・2級二輪自動車整備士

3級自動車整備士
・3級自動車シャシ整備士
・3級自動車ガソリン・エンジン整備士
・3級自動車ジーゼル・エンジン整備士
・3級二輪自動車整備士

特殊整備士
・自動車タイヤ整備士
・自動車電気装置整備士
・自動車車体整備士

1級が最上位資格であり、高度な自動車整備ができることを証明できます。

【受験資格は厳しい?】
自動車整備士は難易度が高い資格ですが、検定の受験資格もハードルが高いといえます。
例えば、1級に挑戦するには原則、2級を保有していなければなりません。
その2級に挑戦するには、3級に合格してから3年以上の実務経験などの条件をクリアする必要があります。

整備工場やディーラーに就職する方法

自動車整備の仕事をするには、自動車整備工場を運営する会社やカーディーラーに就職する必要があります。

【資格を取ってから就職すると有利】
自動車整備士の資格を取得すると、自動車整備工場を運営する会社やカーディーラーへの就職が圧倒的に有利になります。
また、一部の高度な整備作業は有資格者しか行えません。
そのため、人気企業のなかには自動車整備士資格を持っていることを求人応募の条件にしているところもあります。

【無資格でも就職できる】
一部の高度な整備作業を除けば、無資格者でも自動車整備の仕事ができます。
そのため、無資格者の応募を可能にしている自動車整備作業者の求人も散見されます。
ただ、無資格者による作業は、有資格者による指導、検査が必要になる場合があります。
そのため、一人前の自動車整備作業者になりたい、と思う人は、仮に無資格のまま整備工場に就職できても、働きながら夜間や休日に勉強して資格取得を目指したほうがよいでしょう。

【整備工場での業務内容】
整備工場での業務内容は多岐にわたります。
例えば、整備作業では、オイル、フィルター、ブレーキパッド、その他部品の交換を行います。
自動車部品の中には、消耗品と呼ばれるものがあり、規定を超えて使い続けると、大きな故障の原因になるため、一定期間がすぎたら異常がみられなくても交換が推奨されます。
また、最近の自動車はコンピュータで制御されているので、車両診断機やコンピュータ・ソフトウェアを使ってエンジン・コードを読み取ったり、トラブル・コードの診断を行ったりするのも自動車整備の作業です。
そのほか、電子制御ユニットの点検・交換、タイヤ交換、タイヤのバランス調整、車検対応整備、安全基準整備などがあります。

自動車整備士の仕事体験談

自動車整備士の転職体験談|働いてよかったこと

自動車整備士の転職体験談|働いてよかったこと
[40代 男性]

専門学校を卒業して今の整備工場に就職して、そのまま現在まで自動車整備士一筋です。
若いころは自動車をいじっていられるだけで幸せでしたが、年を重ねるごとにお客様のことを考えるようになりましたね。
ほかの整備工場で修理できないといわれた自動車を直したら、お客さんが感動していました。
お客様の喜んでいる姿を見ると仕事を頑張ろうと思えます。

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自動車整備士の転職体験談|働いてよかったこと

自動車整備士の転職体験談|働いてよかったこと
[30代 女性]

女の子がやる仕事はしたくないと思ってこの業界に入りました。
専門学校を出て2級の自動車整備士資格を取ってディーラーに就職したのですが、最初は販売に回されました。
しかし「どうしても整備をしたい」といい続けて整備部門に配属になりました。
筋力が要る仕事は、無理せず男性の同僚にお願いしています。
その代わり知識では絶対に負けないようにしています。

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自動車整備士の転職体験談|働いて大変だったこと

自動車整備士の転職体験談|働いて大変だったこと
[40代 男性]

油まみれになる仕事だから、誰にでもすすめられる仕事ではないと思います。
お客様のなかには「修理できて当たり前」って思っている人がいて、直しても感謝されないことが多いです。
修理後すぐに不具合が出て、別の原因なのに「修理が不十分だった」と思われたことがあって悲しかったですね。
でも将来、古いクルマをレストアするショップを開きたいので、今は修行のときだと思っています。

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よくある質問

自動車整備の仕事の大変な点は?
自動車の仕組みは、とても複雑なので覚えることが多く大変さを感じるでしょう。
そのうえ、知っているだけでは駄目で、技術を磨く必要があります。
プロになっても、自動車メーカーは新しい技術を次々投入するので日々の勉強も欠かせません。
また、整備工場は夏暑く、冬寒いので、働く環境の悪さも大変さを増やしています。
自動車整備士の試験の難易度は?
自動車整備士技能検定は難易度の高い試験といえます。
例えば1級小型自動車整備士の合格率は、筆記試験は3~4割、口述試験は9割超、実技試験は3~9割となっています。
実技試験は年によって合格率が大きく変わる傾向があります。
受験対策は欠かせません。

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  • 自動車整備士のやりがい

    自動車整備士はやりがいが大きい仕事といえます。
    詳しく見ていきましょう。

    【自動車を知れる】
    例えば、オイル交換やタイヤ交換などは、いわゆる素人でもプロから習えばできるようになります。
    しかし、自動車は約3万点の部品が正常に機能することで走るので、自動車を正常な状態に保つには約3万点の部品の知識が必要になります。
    昨日までできなかった作業ができるようになったら、大きな喜びが得られるでしょう。
    また、知る喜びが得られるのは、若手自動車整備士だけではありません。
    自動車は進化し続けているので、ベテラン整備士になっても発見と課題の克服という喜びが得られるはずです。

    【お客様に喜ばれる】
    自動車が故障すると、安全かつ快適な走行ができなくなるだけでなく、資産価値が著しく低下するので、お客様は不安に駆られます。
    自動車整備士が壊れた自動車を直したら、お客様は喜ぶでしょう。
    感謝の言葉はやりがいにつながります。

    【自動車社会を支えているという誇りを持てる】
    日本を含む世界各国は、もはや自動車なしでは社会も経済も生活も成り立ちません。
    自動車社会を支えているのが自動車整備士です。
    自動車整備士は「私が自動車を点検修理して最良の状態に仕上げているから、社会と経済と生活が回っている」といった誇りを持つことができ、誇りは仕事の活力になるでしょう。

  • 自動車整備士に向いている人

    自動車の整備は誰でもできる仕事ではなく、向き不向きがあります。
    自動車整備士に向いている特徴を紹介します。

    【自動車いじりが好きな人】
    自動車いじりが好きな人は、最も自動車整備士に向いている人といえます。
    自動車の走る仕組みには高度な技術が使われていて、知的好奇心がくすぐられるでしょう。
    さらに、自動車に不具合が生じたときに原因を追究して直すのは、創造的な営みといえ純粋に面白い作業です。
    趣味で自分の自動車をいじっている人が自動車整備士の道に進むと、天職に就けたと感じられるかもしれません。

    【直すことが好きな人】
    例えば、子供のころから壊れたおもちゃを直すことが好きだった人は、自動車整備士に向いているかもしれません。
    動かなくなったものが、自分が手で修理して動くようになるのは楽しいでしょう。
    直すことの愉快さを知っている人は、自動車整備の仕事も楽しく行えるでしょう。

    【勉強が苦にならない人】
    自動車整備では覚えることがたくさんあります。
    勉強を苦にする人は、自動車整備士に向いていないかもしれません。
    知識がないと、かえって自動車を壊してしまう恐れがあるからです。
    ただし、自動車に興味がある人なら、部品の名称や専門用語を覚えるのはそれほど苦にならないでしょう。
    したがって学校の勉強が苦手だった人でも、自動車整備の勉強は楽しく感じるかもしれません。

    【手先が器用で丁寧な仕事ができる人】
    自動車整備では自分の手を自動車の深部に突っ込んで作業をすることがあり、手先の器用さは必須スキルです。
    また、自動車の部品には細いものや衝撃に弱いものもあるので、自動車整備では丁寧な仕事が求められます。
    自動車が好きで、手先が器用で丁寧な仕事ができる人は自動車整備士に向いています。

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